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つぐ太のブログ

Your sugar. Yes, please.

宮古島市自衛隊配備 配備ありきの住民説明会

自衛隊基地に関すること

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沖縄防衛局は12日、宮古島市の福山地区の大福牧場と周辺への陸上自衛隊分屯地建設と千代田カントリークラブと周辺への宿舎や訓練場の建設をめぐって、初めてとなる住民説明会を開催しました。

 沖縄防衛局は、水道水源保全地域に重なる分屯地建設計画に関連して昨年の1225日付で宮古島市に対して協議書を提出し、宮古島市地下水審議会で審議されましたが、防衛局は審議会の結論が出る前に協議書を取り下げました。5月22日に宮古島で開かれたシンポジウムで、市地下水審議会学術部会が「施設の建設・運用は認められない」とする結論を出していたことを学術部会委員の新城竜一教授(琉球大学・地質学)が明らかにし、取り下げの理由は計画自体を否定されることを避けるためだったことが明確になりました。防衛局は4月28日付で水道水源保全地域に掛からないよう施設の配置を修正した図面を市に提出しました。これを受けて宮古島市は協儀の対象から外れたとして「事前協儀の必要はありません」と防衛局に5月10日付の文書で回答しています。そして同日10日に市役所で会見した下地市長は、地下水流域界(地下水保全地域)外であることを理由に地下水への影響はないと判断したとして防衛局には「市民に丁寧に説明するよう申し入れている」と述べました。この時点で防衛局は5月17日から市民の意見を聴取し、6月中に住民説明会の開催を予定していました。12日の説明会はこの経過で開催されたものです。

 

不透明な地下水への影響

 

 地下水流域界にかからないようにしたとしても隣接する場所に建設することから、影響がないとするのはおかしいという声が市民からはあがっています。また、防衛局の図面は、宮古島市の調査によって策定された第3次宮古島地下水利用基本計画の図面とは、ずれていて、防衛局が何を元に修正図面を作成したのか不明だとする疑問も提起されています。市は同計画の計画書・協議書や地下水審議会学術部会の議事録の公開などをしていません。このことから協議が必要かどうかの判断は地下水審議会自身がするべきで、住民への説明は協議を必要ないとした市長自らが行うべきだと非難する声があがっています。そうした中で開かれた防衛局の住民説明会にも市長や副市長が姿を現すことはなく、防衛局に丸投げした姿勢に説明会のなかでも抗議の声があがりました。

 

軍事的挑発の懸念

 

 防衛局は、仮想敵国はないと言いながらも、周辺の安全保障環境は厳しさを増しているとして中国、北朝鮮、ロシアを名指ししました。南西諸島を防衛の空白地域として他国の脅威を強調する一方、宮古島への配備の理由については「災害対応」をあげるのみで、東日本大震災時の自衛隊の活動を紹介するビデオを流し、地域にいる部隊の初動体制があることの利点を強調しました。自衛隊配備によって懸念されるマイナス面には触れない姿勢が目立ちました。公海上の宮古海峡を中国の艦船などが通り抜けていくことを抑止するために国の意思を示すとしていますが、そこで話が完結していて、その先に何が起こるかということが説明されない思考停止した説明に住民からは不満の声があがりました。防衛力も軍事力である以上、必要以上に示すということは軍事的な挑発行為となり、軍拡競争になる恐れも懸念されます。防衛局は訓練の内容や宿舎の設置場所を問われても「これから決める」として答えません。上陸訓練も否定しますが、それは現時点で計画がないというだけで、基地がつくられれば将来に計画されることになることも想像されます。

 

市長は説明を

 

 大福牧場周辺には断層が多くあることが指摘されていますが、ボーリング調査の結果を見るとし、防衛局は「我々も危険なところにはつくりたくない」と答えました。地下水保全地域からは外れたので対象外となったとし、地下水に関しては協議をしない姿勢を示しながらも、汚水が漏れないよ保全地域のなかにつくるとしても問題がないような対策を取ると述べましたが、その姿勢があるのであれば地下水審議会できちんと保全のあり方について専門家を交えて住民が納得できるよう協議すべきだとして市の説明を求める声はますます強くなりました。

 

2016年6月18日付沖縄民報f:id:anrisiei:20160615154900p:plain